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くまモンはいまや日本で一番有名なご当地キャラだと
思いますが、くまモンに対抗するキャラが出現しました。

その名はくらもん。

思いきりくまモンをパクッている気がしなくもないですが。(笑)

くらもんはフジテレビのめざまし8という朝の番組に登場する
着ぐるみのキャラクターで、その正体は倉田アナウンサーの
家に住み付くモンスターだそうです。

私は番組で見て、最初の印象はなんとなく不気味で、
あまりかわいくないなあという感じでした。

しかも無駄にウロウロと動いて出演者の邪魔をする感じで
しゃべり方も変に毒舌だし、なんでわざわざこんなキャラを
朝の番組で使うのかなあと思っていました。

でも、何度か見ているうちに、どうもくらもんのかわいさに
気づいてしまったようです。
というか、気づいたらくらもんが気に入ってしまっていました。

なんでそうなったのかはよく分からないですけど、
見た目といい、しゃべり方といいい、ほどよい毒っ気が
かわいいなと思うようになっていました。

よく見れば、手がすごい短いし。
なんだか財布をぶら下げているし。

出演者の皆さんも、最初はなんだこいつは?みたいな目で
見ておられた感じですが、今では家族みたいに愛着を
持つようになっておられるように思います。

ちなみに、くらもんには弟がいて、弟はほりもんという名前です。

ほりもんはくらもんより少しまじめな感じです。
私は小憎たらしいくらもんのほうが好きです。





今更ながらですが『白い巨塔』のドラマを見ました。
2003年に放送された唐沢寿明と江口洋介が主演の
ドラマです。

元々は山崎豊子の長編小説で、1967年に初めて
ドラマかされ、その後もこれまでに何度かドラマ化
されるほど人気のある作品です。
今回私が見た2003年のものは4度の目のドラマ化に
当たります。

以下、ネタバレありなので、これから見ようと思って
いる人はここで引き返してくださいね。

ちなみに私はほとんどドラマは見ません。

でもそんな私が初回から目が釘付けになる感じで
全21話を一気に見終えたほど、個人的にはとても
良い内容だったと思いました。

正直、『白い巨塔』というタイトルのイメージから
ドロドロした病院の裏側の話だろうなと思っていました。
確かに大体はそのイメージどおりだったかもしれません。

でも私は最終話でガラッと印象が変わりました。

財前(唐沢寿明)が死ぬシーンになってようやく
彼の言っていた意味が理解できました。

それは最終話に至るまでに彼がところどころで
言っていたことでもあったとようやく気づかされて
一つ一つの意味が最後で理解できたという感じです。

財前という男の正体は何なのか。

彼はがんで苦しむ患者をなくしたいと思い、患者に
寄り添って救ってあげたいという強い思いを持つ
実直な医師でした。
そのために大学病院での権力争いなどのしがらみに
打ち勝って自分が早くトップに立ち、理想の医療環境を
本気で作ろうと思っていた人でした。

それまで財前は何とも冷淡でプライドが高く憎らしい、
しかもどこかサイコパス的な不気味さのある嫌な
医師という印象でした。
また、権力争いの中で自分だけがのし上がろうと
する私利私欲にまみれたタイプにも思えました。
しかし、実はそうではなかったわけです。

ある意味、財前は誤解され続けていたと思います。
なぜ、そんな誤解が生じるのかと考えてみたのですが
やはり大学病院という巨大な組織でのしがらみが
大きく影響していると思いました。
がん患者にもっと寄り添う医療体制にすべきだと
望んでも、自分が権力を持たないことにはそれを
実現することが許されない大学病院の世界。
その中で早く権力を持つために必死になる姿が
私利私欲の野心を持っているように誤解を与えて
しまうという感じです。

あと外科医という立場も誤解を招く要因だったと
思いました。
外科医はまさに命に直結する手術の現場で一つの
ミスも許されない特殊な職種であり、多くの患者の
手術を請け負う中では、どうしても一人の患者に
長く寄り添えない事情もあるのだと思われます。
これは野戦病院をイメージすれば分かりやすいかも
しれません。
どんどん負傷した患者が送り込まれてくる中で
特に外科医は、とにかくミスなく早くさばいて
いかなければいけない立場だと思われます。
目の前で血が噴き出すようなつらい状況でも、
決してうろたえず感情的にならず冷静に手術を
こなしていかなければならない立場です。
その姿が冷淡で患者に寄り添わないと映って
しまうわけです。

そういった事情があったので、財前という医師を
誤解し続けることになってしまいました。

しかし、最終話では、見事にその誤解が解けました。
正確に言えば、初回から最終話に向かう中で
一つずつゆっくり誤解の紐がほどけていき、
最終話で完全にほどけた感じです。

財前が亡くなった時には、これほどの人材を失うのかと
思うと、あまりに残念で悔しいやら悲しいやら、
なんとも言えない複雑な気持ちになりました。

それにしても、本当に途中までは、どう考えても、
里見(江口洋介)のほうが患者に寄り添う優しく
素晴らしい医師だとiいう印象でした。
里見が大学病院を追い出されるのではなく、
財前が追い出されればいいのに、とさえ思って
いたほどでした。

しかし、気づけば、待てよ?必ずしも里見の
ほうがよいとは言えないかもという思いが大きくなり、
一方の財前の言っていることが少しずつ分かってくる、
という不思議な感覚でした。
ほとんど無意識レベルで、その感覚が芽生えていくと
いう感じだったのかもしれません。

おそらくですが、出演者も視聴者も皆そういう感覚に
なったのではないかと思います。

財前と確執のあった東教授(石坂浩二)の娘の
佐枝子(矢田亜希子)は財前のことを心底憎んで
いたと思いますが、財前が亡くなった後、
「財前先生のように強くありたい」とまで言ったのは
まさにそれを象徴していたと思います。

これは静かなサプライズだと私は思いました。

最終話であっと驚かすのではなく、最終話に向けて
じわりじわりと、彼の本当の思いに気づかせるという
とても静かな驚きです。
それは原作なのか脚本なのかは分からないですが
そういうふうに視聴者を思わせるというのはすごい
ことだと思いました。
静かにして強烈に心に沁みました。

『白い巨塔』というタイトルは大学病院の裏側の
怖い世界をイメージさせるものだったとは思います。
でも、最終話では『白い巨塔』は財前が目指した
理想の医療が完成した世界でもあったと私は
思いました。

ちなみに、このドラマのエンディングには
「アメイジング・グレイス」という賛美歌が
使われていました。
なぜ讃美歌なんだろうと思っていましたが、
最終話でようやくその意味が分かった気がします。

苦しんでいる人を本気で救いたいと思いながら
志半ばで亡くなった財前への賛辞だったんだな。